環境エコロジー

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食品表示規制の必要性

食品表示の意識

食品不正表示事件・問題

JAS法改正後の検証

遅すぎた食品安全性8法案

(消費者の声、反映に課題)

JAS法と食品衛生法の相違

(JASと食品衛生法に絞って)

「危ない食品」東京都が企業名を公表へ

偽装事件続出の背景にある法律

小売店の偽造は発覚しにくい

世界の食品表示(遺伝子組み換え食品)

製造年月日がなくなった理由

消費者が知りたい食品表示内容

食生活(人体への影響、食べ残し、人口、自給率)

食品表示の改善点

偽造食品表示問題への提言

 

食育

第十章 世界の食品表示(遺伝子組み換え食品)第一節アメリカ

第一節アメリカ

アレルゲンには表示義務があるがそれ以外の既存の食品には表示義務はない。

遺伝子組み換えでない表示を行う場合は、「遺伝子組み換えをした食品と比べて安全というわけではない」表記が必要である。♦1997年9月、国際有機連盟(IFOAMA)など31組織が米国環境保護庁(EPA)を相手どり、B・T・毒素生成作物の許可取り消しを求めて提訴した。♦1998年5月、科学者、消費者、調理師、宗教家などの代表が市場に出回っている遺伝子組み換え36品目について安全性の再確認と表示義務を求めて、米国食品医薬品局(FDA)を提訴した。♦1999年12月全米家族農業者連合などが、モンサント社を相手取って独占禁止法違反で集団訴訟をおこした。米国は露骨に産業側の意向を反映している。

第二節 カナダ

米国に追随するかたちで、米国と殆ど同じ規定である。

第三節 EU(欧州連合)

1996年に遺伝子組み換えによる大豆とトウモロコシの輸入、1997年にナタネの輸入を認めたが、1997年のEU規則で表示義務を決めた。加盟各国の衛生当局が輸入の作物を検査し、組み換えが入っているものに対しては、遺伝子組み換えを使用する業者が食品容器に遺伝子組み換え原材料を含むと表示することになり、1998年から発効された。1999年10月、欧州委員会は食品原材料の中に遺伝子組み換えが1%以上含有するならば、表示義務を発表している。

第四節 オーストラリア・ニュージーランド

1996年に2国合同の食品局(ANZFA)が米国の組み換え大豆の輸入を認め、1997年に遺伝子組み換え食品法案を発表した。このことは販売の原則禁止、組み換え体を5%以上含むものには表示ということであり、国際的で最も厳しい内容である。しかし1998年、ANZFAは、遺伝子組み換え食品について、米国とカナダと同じように、「従来のものと組成等が実質的に同等と確認された物」には、表示不要と発表した。農産物輸出国は国際競争のために組み換え作物の生産や輸出を目指し遺伝子組み換え食品の表示を避ける方向になると思われたが、1998年各州の健康大臣10人で構成されている食品基準審議会が投票の結果、次のように決議された。●実質的等なものも含むすべての遺伝子組み換え食品に表示を義務化。●製造業者が原材料に遺伝子組み換え作物が含まれているいつか不明な場合(含む可能性あり)の表示の義務化。欧州の食品化実施が農産物輸出国の政策影響を与えるようになる(注1)。

第五節

日本で遺伝子組み換えである表示ができない理由と本来あるべき姿

ヨーロッパ諸国が同じ輸入国でも厳しい表示規制があるのは、ヨーロッパ諸国の殆どが食物の自給体制があるからである。食品の自給率を基にアメリカとは自立的関係で交渉が可能である。一方日本は特に大量の大豆やトウモロコシなどを輸入しているので、日本の食品表示は直に貿易障壁とみなされる。(米国上院が新ファースト・トラック法案で、遺伝子組み換え農産物の表示は非関税貿易障壁とみなす案を可決)。

WTOの紛争処理では、科学的にWTO協定をもとに「科学的に危険という実証がないのに表示化することは貿易障壁と判断される。

本来は安全性の実証のいない、潜在的に危険性が指摘されている場合には流通を認めるべきではない。また消費者が商品を選択できるように組み替え遺伝子の表示は必要である。しかしWTOの紛争処理機関でクロと裁定された場合には、同じ食品分野だけではなく自動車業界等へ関税がかけられる制裁措置がとられる。このようなことから日本の農林省や厚生省は貿易摩擦を危惧し遺伝子組み換えの表示はしないと自己規制している。本来国は国益を守るために外交であるが、政治や経済の駆け引きよって国民の「生命の源である食」は危惧されている(注1)。注1:「遺伝子組み換え食品」、安田節子、49ページ