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日本の気候区分

日本の気候はどのように区分されているのだろうか

1)気候

日本列島は北海道~沖縄県まで南北に細長く形状が複雑な島国であり、南から太平洋側に黒潮(日本海流)と日本海側に対馬海流、そして北から太平洋側に親潮(千島海流)と日本海側にリマン海流が流れており、海流や季節風などの条件が気候に影響を与えている。

寒暖

海流名

内容

暖流

黒潮(日本海流)

フィリピンの南方から沖縄に向かって太平洋側に沿って流れている。

対馬海流

沖縄周辺から黒潮が分かれて日本海沿側に流れている。

寒流

親潮(千島海流)

北太平洋やオホーツク海から太平洋側に流れている。

リマン海流

シベリア南東部から日本海側に流れている。

日本の気候の特徴は前述の影響を受けながら、夏(6月·7月·8月)、冬(12月、1月、2月)、春(3月、4月、5月)、秋(9月、10月、11月)の季節があり、夏(東高西低)は高温多湿で雨が多く(台風、梅雨)、冬(西高東低)は気温が低く降水量が少なく、日本海沿いを中心として積雪が多い。このような環境で春は動植物が活発に動き出し始め、冬は動植物が冬眠に向かっていく。

世界の気候で見ると日本は温帯地域となるが、実際は前述を踏まえると次の6つに大分類することができる。①北海道気候、②太平洋岸気候、③日本海岸気候、④内陸性気候、⑤瀬戸内海気候、⑥南西諸島気候である。ただし、同じ気候地域内でも多少気候差が生じるので気候区分の境界引きは難しく、これも日本地形の特徴を生み出している。

以上の気候の特徴は次の通りである。

<①北海道気候>

年間を通して気温と湿度は低く、特に冬の気温が非常に低くなる。北海道の内陸部は日本で最も夏と冬の気温差が大きい。

<②太平洋気候>

夏になると太平洋から季節風の影響でむし暑く雨が多くなり、冬は日本海側から乾いた季節風により乾燥した天気が多く、台風·梅雨·多雨の影響が大きい。

<③日本海岸気候>

冬は北西から湿った季節風により雨、そして雪が多く降る。特に山間部や標高の高い山地·山脈は多くの積雪となり地形の水環境の礎をなしている。夏は太平洋から乾いた季節風がふき日照時間が長く、気温も高くなる。

<④内陸性気候>

日本海と太平洋から最も離れた地域のため、湿度が低く乾燥化傾向にあり、年間を通して雨量は少なく夏と冬、そして昼と夜の温度差大きい特徴がある。

<⑤瀬戸内海気候>

年間を通して雨量が少なく、夏も冬も比較的に温暖な地域で晴れの日が多く、多雨風と梅雨の時期に雨量が集中し夏期はダムなどの干害などが発生じやすい。

<⑥南西諸島気候>

年間を通じて高温で暑く冬も暖かいので、年間を通して温度差が小さいく、降水量は年間を通して多く、台風の影響が強い地域であり、どちらかというと亜熱帯に近いといえる。

尚、四季の間には、春一番、春の荒れ、寒の戻り、梅雨、大厚、台風来、秋晴れなどの日本特有の日があり、日本列島の多様な地形と季節感を生み出している。

過去30年間(1971年~2000年)の地域別年間平均気温を見ると、北海道の釧路が6.0℃で、沖縄の那覇市が22.7℃で、その差が16.7℃となっており総じて日本列島は温暖な気候であるが冷帯~亜熱帯まで気候の分布が広いといえる。

<A図>

年平均気温

【出所先:気象庁の1971年~2000年の30年間の平均値(加工分析)】

<A図>を見ると北海道気候地域である稚内·旭川と南西諸島地域である沖縄·西表島の気温の差は非常に高く全く異なる気候区分といえる。また、全般に気温は日本側よりも太平洋側の方が高くなっている。

<B図>

【日本の年平均気温平均差℃】

【出所先:気象庁の1971年~2000年の30年間の平均値(加工分析)】

1971年~2000年の過去30年間の平均値推移の特質事項と傾向は以下の通りである。

·1980年代は平均格差が小さく殆んど0℃以下で推移し、その差が小さい。

·1990年代は平均格差が非常に高く温暖化傾向が顕著になってくる。

·2000年代は平均格差が小さくなり温暖化傾向が見られる。 

·年間平均気温差は毎年前後しているが、総じて日本列島は気温の上昇が見られ、今後もこの傾向は続くと推測される。

<C図>

【出所先:気象庁の1971年~2000年の30年間の平均値(加工分析)】

1990年代は年平均降水量の平均格差が大きかったが、2000年代になると年平均格差が小さくなっている傾向にある。

<D図>

【出所先:気象庁の1971年~2000年の30年間の平均値(加工分析)】

年間平均湿度は積雪の多い日本海側と太平洋側の宮崎、銚子、水戸などが高くなっている。

<E図>:冬の平均日照時間

平均日照時間

【出所先:気象庁の1971年~2000年の30年間の平均値(加工分析)】

冬の平均日照時間の割合をみると、冬は西高東低の気圧配置になり、冷たく乾燥したシベリアの気圧が日本列島へ低気圧をもたらし北西の季節風に覆われるため日本海側は雪が多くなっていて日照時間が少なくなっており、太平洋側は多くなっている。特に沖縄や西表島の南西諸島気候は日照時間が長く、北海道が短い特徴がある。

<F図>

日本の降雪日数

地域

稚内

旭川

釧路

札幌

 

降雪日数

90以上

90以上

60~90以上

90以上

 

地域

青森

秋田

山形

盛岡

仙台

降雪日数

90以上

90以上

90以上

90以上

60~90以上

地域

新潟

長野

金沢

福島

 

降雪日数

60~90以上

60~90以上

30~60未満

60~90以上

 

地域

銚子

東京

横浜

静岡

名古屋

降雪日数

0~10未満

0~10未満

0~10未満

0~10未満

10~30未満

地域

大阪

福井

松江

広島

 

降雪日数

10~30未満

30~60未満

30~60未満

10~30未満

 

地域

室戸岬

高知

 

 

 

降雪日数

0~10未満

0~10未満

 

 

 

地域

福岡

長崎

宮崎

鹿児島

 

降雪日数

10~30未満

10~30未満

0~10未満

0~10未満

 

【出所先:気象庁の1971年~2000年の30年間の平均値(加工分析)】

北海道や東北など日本海側は比較的に降雪地域であり、太平洋側は少ない地域といえ、沖縄は雪が降らない。降雪の特徴は日本海側が多く太平洋側が少ない。

尚、北海道の釧路の経度は青森、秋田、山形、盛岡よりも高いが降雪日数が少なく、これは太平洋側の気候の影響であり、日本列島の特徴的な気候データを示している。従って、気候区分は日本海側なのか、太平洋側なのか、そして緯度の高低による基本的な気候区分を考慮する必要がある。

<G図>:年間の平均気温、最高気温、最低気温の推移(比較検討項目)

【1977年~2000年の気温推移(気象庁)】(加工分析)

1977年~2000年の過去の年間の平均気温、最高気温、最低気温の推移データで日本列島気候の実態を見ると、各々気温の上昇トレンドである。また、近年も上昇傾向にあり、今後も気温が上昇すると推測される。

検討事項:気候の現状や今後の動向を見る上で、異常気象の分析を念頭に置く必要がある問題が見えてきた。

<H図>

【出所先:日本の気候区分 関口武】

日本の気候区分 関口武

日本列島の南北に形成している山脈は、日本の地形や気候に大きな影響を与え、山脈を境として太平洋側は天候がよく、日本側は積雪傾向が見られ、この境界の中心部をなし周辺を山々で囲まれた瀬戸内海気候や内陸性気候は晴天の日が多く乾燥化傾向になる。

気候区分は関口武氏を参考にしているが、現在、日本周辺の海流温度の上昇が進んでおり、前述の区分は、全般に各々の境界線の経度変更(上へ)する必要があり、動植物の生態を熟慮しながら気候区分化が必要であると考える。

<I図>→<J図>参照

日本の気候区分

<J図>→<I図>参照

【出所先:貝塚 1988年日本の地形区分】

前図の<I図>の黒印は火山地域であり、北海道、東北、関東、九州に渡り連なるように火山地域が形成されており、それぞれの周辺に山地、低地が形成され日本列島の形成の礎をなしている。

併せて別表の日本の「河川」の<M図>と「平野」の<K図>の図を重ねてみると、それぞれの規模は前述を背景に山沿いと下流域面積に比例するように平野が形成されている。また、海底の地形(海内、海領、海溝、海盆、)が日本海流や千島海流·リマン海流の流れに影響している。従って日本列島は陸上や海底の地殻変動によって強い影響がある。

2)山地

日本の山地の特徴は次の通りである。国土の約65%を山地·火山で占めており、南北を通じて山々が連なりとなって、日本列島が山地の集まりのように形成され、山ごとに尾根·谷·山地の形など多様な違いがあるが、世界地図では日本列島全体を日本山脈と考えることもある。また、稜線の凹凸が小さく、山腹斜面の縦断刑が直線で山稜の頂上部に平坦な地形が少なくない。日本の川の大半はV字谷をなし、その谷壁は急で、日本アルプスといわれている飛騨·赤石·木曽の山脈は標高3000mを超え、次に日高·関東·越後· 紀伊·四国·九州などの山脈の高度が1500~2000mとなる。

3)平野

日本の平野の特徴は高度と起状の違いによって山地と平野に分けてみることができる。

山地は海抜の高度、起状、勾配がそれぞれ大きくなっており、基本としては尾根や谷から構成されていて平野は海抜高度と起状が小さく平坦な面積が非常に多い。また日本列島の地形は火山大国でもあり地殻変動の影響が大きく、平野は沈降地域沿いに形成している。

日本列島の山地と平野の面積の割合は山地(59%)、火山地(6%)、平野35%(内訳:丘陵11%、台地11%、低地13%)で海岸沿いの臨海平野と内陸の山間盆地に分けることができる。いずれも構造的な凹を主な堆積がつもったものであり山地沿いにある。また、山地の起状などが大きいこともあり、山地の侵食作用により山間部や沖積平野を形成している。

<K図>

主な平野を形成する河川の関係は次の通りである。


釧路平野→釧路川

津軽平野→岩木川

関東平野→利根川
荒川

徳島平野→吉野川

十勝平野→十勝川

能代平野→米代川

筑紫平野→筑後川

石狩平野→石狩川

秋田平野→雄物川

越後平野→信濃川

宮崎平野→大淀川

天塩平野→天塩川

庄内平野→最上川

濃尾平野→木曽川

仙台平野→北上川

大阪平野→淀川

河川の流域面積に比例して平野面積も大きくなっている。

<L表>

平野と河川の関係を見る

【出所先:貝塚ほか 1995 日本の主要な平野での低地·台地·丘陵の占める割合】

平野と河川の関係を見ると河川の流域面積が大きい、利根川、石狩川、信濃川、北上川、木曾川、淀川、最上川、天塩川など平野の平地面積が3分の1以上をしめており河川面積がおおきいほど低地の占める割合が高くなっている。

4)河川

日本は南北に細長い地形をし、その幅が狭いこと、山々が多い特徴があり、世界と比べると流域面積が小さくて河川が短く急勾配である。その地形を形成している背景に日本側では冬の積雪、太平洋側では夏の梅雨·台風などの大量の降水量が挙げられる。

<M図>

日本の河川

【高橋、阪口 1976 日本の河川と分水界】

日本は世界の中でも降水量が多く、河川の水量は季節によって変わり、台風時·梅雨時·融雪期に大きな影響を受けている特徴があり、北海道や日本海の河川は融雪期に水量が増え、太平洋側の河川は特に台風·梅雨·大雨などに水量が増え河川が氾濫し地形に影響を与えている。

5)北海道気候と南西諸島気候の主な比較

前述のように日本列島では全く異なる気候区分が形成されている。更に同じ気候区分であっても多様な気候や地形も見られる。

6)課題·問題点

·温暖化の影響が加わり、気候状態は更に諸条件

項目

北海道気候

南西諸島気候

気候

・年間を通して気候は低い
・北海道の内陸部は冬と夏の 
温度差が日本一

・年間を通して温暖である
・日本で一番に高温多湿な地域である
・台風の影響が大きい

降水量

・雨量は少ない

・降水量は多い

降雪

・積雪が多い

・沖縄などでは雪が降らない

日照時間

・全般に低い

・全般に高い

周辺の海流

・親潮(千島海流)とリマン 海流の寒流に囲まれている

・黒潮(日本海流)の暖流に囲まれている

山地

・中央部に山脈が連なる

・山地は少なく規模が小さい

平野

・広大な平野が広がっている

・比較的小規模である

河川

・規模が大きく主要な河川と なっている

・規模が小さい

の因子が多岐に渡っており、これらを訴求する必要がある(気候区分の仕分けの過渡期)。

·同じ北海道気候区分内の稚内から日本海沿岸の降水量と、釧路の太平洋側沿岸の降水量、湿度の高さの違いがあり、北海道気候だけでも更に細分化した気候区分が必要である。また、北西からの風は、日本海沿岸には海からの風に覆われ、太平洋側では、北海道中心部の山脈越しの風に覆われ、全く違う季節風の影響により地形が形成されている。

·日本列島の周辺の取り囲んでいる親潮と対馬海流の温暖化が進んでおり、気候区分の境界線引きがより複雑化している。

·過去の台風の進路の推移を見ると、近年は台風の進路方向や上陸する頻度などの大きな変動があり気候や地形形成に変化を及ぼしており、今後更に変化する傾向にある。

·本リポートの気候区分は世界地図及び関口武氏の大分類として参照しており、気候区分の境界線は緯度や経度などの環境をベースにしているが、日本列島の多岐な気候で複雑な因子が絡んでいることもあり、動植物も気候区分の条件にしなければならないと考えるが、特に最近では温暖化の影響を受け動植物の絶滅や減少が急速に増加しており、今後更にこの減少は続くものと推測され、動植物の生育環境が変化している。

·日本列島の気候(気温·降水量·湿度·日照時間)及び海流(温度)などは、温暖化や熱帯雨林の森林伐採などにより強い影響をもたらしており、更に世界の気候などの条件を吟味せざるを得ない情況にある。

·日本列島の気候は冬の西高東低の気圧配置と夏の東高西低の気圧配置にあり、この気候は南北に連なる山脈(山々)を柱に日本海側と太平洋側を中心に如何に境界線を引くかが、今後の大きな課題点と考える。

以上のことを踏まえて、21世紀は日本を取り巻く環境(気候、地形、水文)は大きな変化の過渡期に来ていると考える。

【参考文献】

·小倉紀雄·島谷幸宏·谷田一三 2010年 図説明日本の河川 朝倉書店

·坂井宏先 2009年 理科の地図帳気象 ポプラ社発行

·気象庁 平成14年5月 20世紀の日本の気候 財務省印刷局

·米倉伸之·貝塚爽平·野上道男·鎮西清高 2005年7月 東京大学出版

·国土交通省土地·水質資源部 平成21年 日本の水資源 アイガー発行

·建設情報 2005年 全国総合河川大図鑑 全国河川ダム研究会発行

·関口武·伊藤久雄 2003年12月 くわしい地誌学の新研究 洛陽社

·高橋浩一·宮沢清治 平成5年 理科年表読本気象と気候 丸善

·関口武 昭和44年 現代気候学論説 東京堂出版

·関口武 昭和61年 くわしい地理学の新研究 洛陽社

·関口武 1950年 日本の気候区分 資源調査会事務局

·他 気象庁の気候数値データ(全て加工して利